目的
Windows Embedded Compact 7上で動くプログラムを開発するための環境を構築します。
インストールするものリスト
本来なら、Visual Studio 2008 Professionalで開発するのが筋のようですが、2019年現在では入手も難しいものです。しかしながら、以下をインストールすることで、実機上で動くソフトウェアを開発できます。Windows Embedded Compact 7では.NET Compact Framework 3.5が動くとのことで、これを利用することにします。コマンドラインコンパイラは.NET Framework 3.5に入っているものを利用し、実機での動作には.NET Compact Framework 3.5の方のDLLが必要になるため、これもインストールします。
また、今回は折角の持ち運び?端末を利用するため、同じネットワーク上のMySQLサーバへの接続とデータ登録を試みます。MySQLサーバへの接続に必要な機能の入ったDLLが提供されていますが、ウェブ上で調べた限りでは、.NET (Compact) Framework 3.5に対応したものはバージョン6.3.4のようです。
というわけで、インストールするのは以下の3つです。
- Microsoft .NET Framework 3.5
(コマンドラインコンパイラcsc.exeの利用のため)
- Microsoft .NET Compact Framework 3.5
(ハンディターミナル向けの.NET Compact FrameworkのDLL利用のため)
- MySQL Connector/NET 6.3.4
(リンク先でバージョンを選ぶ必要あり)
インストール後にやること
以下のDLLを一か所に集めてください。System.*のファイルは、.NET Compact Framework 3.5の方を使います。
- System.dll
- System.Data.dll
- System.Windows.Forms.dll
- MySql.Data.CF.dll
プログラムを書く
以下は「Hello, World!」プログラムです。main.csで保存するものとします。
using System; using System.Data; using System.Windows.Forms; using MySql.Data.Client; class EntryPoint { [STAThread] public static void Main( string[] arg ) { Application.Run( new Top() ); } } class Top : Form { public Top() { MessageBox.Show( "Hello, World!" ); } }
実行ファイル作成
.NET Framework 3.5に入っているcsc.exeを利用して実行ファイルを作成します。Cドライブにインストールした場合、恐らくパスはC:\Windows\Microsoft.NET\Framework\v3.5\csc.exeになっていると思われます。実行ファイル「out.exe」が出来上がったら、実機に転送して実行してみます。「Hello, World!」と表示されるはずです。
> C:\Windows\Microsoft.NET\Framework\v3.5\csc.exe /platform:x86 /noconfig /r:System.dll /r:System.Windows.Forms.dll /r:MySql.Data.CF.dll /out:out.exe main.cs
最終更新日: 2019/06/14